労務ニュース スマイル新聞

2014年12月11日 木曜日

平成26年12月8日第375号

 社労士に「出廷陳述権」が付与されました!

 平成26年11月14日、第8次社会保険労務士法が改正され、「出廷陳述権」をはじめとする社会保険労務士の業務範囲の拡大等が行われました。

1.ADRにおける紛争の目的の価格の上限の変更
 社会保険労務士が関与できる個別労働関係紛争に関する民間紛争解決手続(ADR)における紛争の目的の価額の上限が現行の60万円から120万円に引き上げられることとなりました。今までは、60万円を超える仕事は、弁護士と共同して行わなければなりませんでしたが、社労士だけで120万円までの仕事ができるようになりました。これにより、ハラスメントや賃金不払いなどが問題化する中、労働関連法に精通する社労士の業務範囲、役割が広がったといえます。
なお、行政型ADR(都道府県労働局や道府県労働委員会のあっせんなど)における特定社労士の代理権には今まで通り価格の制限はありません。

2.裁判所において弁護士の補佐人として出廷し陳述できること
 今までは、社労士があっせん等裁判外におけるADRで労働紛争の代理人として仕事をすることができていましたが、今回の改正によって地方裁判所以上の審級における社労士の出廷陳述権が新しく付与されるようになりました。非訴訟事件も対象となるので、労働審判の審判廷においても陳述権があります。ただし、弁護士が受任している側に立っての陳述に限られ、あくまで弁護士と共同して陳述権を述べる機会が与えられたという考えです。
裁判所で裁判長や労働審判委員会の許可が不要となったことから、今までのように個別に許可を得る必要がなくなり、社労士は権利として出廷し陳述することが可能となります。新しい業務が創設されることとなり、今後の社労士の活躍が期待されます。

※陳述権(出廷陳述権)とは、訴訟が提起された処分につき、裁判所の許可を得ずして当事者または訴訟代理人と共に裁判所に出廷して陳述する権利のことをいいます。社労士が、対象となる事件に対して、社労士として自ら意見を述べることができるということです。

3.社会保険労務士法人の設立方法の変更
 今までは2人以上の社労士が必要だった社会保険労務士法人の設立が、社労士1人でも可能となりました。

投稿者 イケダ労務管理事務所 | 記事URL

2014年12月11日 木曜日

平成26年11月23日第374号

過労死等防止対策推進法が施行されました!

 過労死や過労自殺の防止を「国の責務」とした「過労死等防止対策推進法」が平成26年11月1日、施行されました。厚生労働省によると、平成25年度にクモ膜下出血や心筋梗塞などの脳・心臓疾患で労災認定されたのは306人、そのうち死亡に至ったケースは133人に達し、うつ病などの精神疾患でも436人が認定され、未遂を含む自殺者は63人にものぼります。また、日本の「過労死」は国際社会でも問題化され、2013年国連から日本政府に対して、過労死防止対策を強化するよう勧告も出ています。これらを背景に、厚生労働省が過労死対策を本格化させました。

1.目的(概略)
 近年、我が国においては過労死が多発し、大きな社会問題となっていること及び過労死が本人はもとより、その遺族又は家族のみならず社会にとっても大きな損失であり、過労死等の防止のための対策を推進し、もって過労死等がなく、仕事と生活を調和させ、健康で充実して働き続けることのできる社会の実現に寄与する。

2.過労死等の定義
 業務における過重な負荷による脳血管疾患若しくは心臓疾患を原因とする死亡若しくは業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡又はこれらの脳血管疾患若しくは心臓疾患若しくは精神障害。

事業主等の責務
 平成12年、最高裁までいった「電通事件(過労自殺)」。大手広告代理店Y社に勤めていたA(大卒新入社員)が、長時間に及ぶ時間外労働を恒常的に行っていて、うつ病に罹患し、入社1年5ヵ月後に自殺。最高裁は「Aが恒常的に著しく長時間にわたり業務に従事していること及び健康状態が悪化していることを認識していながら軽減措置を採らなかった。」として、Y社に民法第715条の使用者責任を認め、最終的には、会社が約1億6,800万円を支払うとの内容で和解が成立しました。
 また、平成22年の「日本海庄や事件」では、入社4ヵ月後にA(労働者)は急性心不全により死亡。Aの1ヵ月の最低支給額は、「月80時間の時間外労働をすることが前提となっている給与体系」で、会社に安全配慮義務違反を認めたことはもとより、会社の取締役にも「労働条件を改善することなく放置していた。」として不作為の責任を負わせています。
 今回の法律により、職場において、過重労働になっていないか、時間外労働や、従業員の健康等に再度、チェックし、配慮をするように努めましょう。
(スマイルグループ 社会保険労務士)

投稿者 イケダ労務管理事務所 | 記事URL

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2025年度の雇用保険料率のリーフレット
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発行者:厚生労働省
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