労務ニュース スマイル新聞

2001年11月23日 金曜日

平成13年11月23日(第62号)

キャリア形成促進助成金

 この10月にあたらしい助成金制度が誕生しました。「キャリア形成促進助成金」は、企業内における労働者のキャリア形成の効果的な促進のため、雇用する労働者を対象として、目標が明確化された職業訓練の実施、職業能力開発休暇の付与、長期教育訓練休暇制度の導入、職業能力評価の実施又はキャリア・コンサルティングの機会の確保を行う事業主に対して助成するものです。

1.訓練給付金          4.職業能力評価推進給付金
2. 能力開発休暇給付金      5.キャリア・コンサルティング推進給付金
3. 教育訓練休暇制度導入奨励金
の5種類があります。

 また、訓練給付金及び職業能力開発休暇給付金の特例として、中小企業労働力確保法に基づく認定組合等の構成中小企業者又は認定中小企業者には中小企業雇用創出等能力開発助成金が、地域雇用開発促進法に基づく「同意能力開発就職促進地域」の事業主又は「同意高度技能活用雇用安定地域」内の事業主団体傘下の構成事業主に対しては地域人材高度化能力開発助成金がそれぞれ支給されます。
『受給できる事業主』は、次のいずれにも該当する事業主です。
1.雇用保険の適用事業の事業主
2.事業内職業能力開発計画及びこれに基づく年間職業能力開発計画を作成し、雇用労働
者に周知しているものであること
3. 能力開発推進者を選任し、都道府県能力開発協会に選任届を提出していること
4.労働保険料を過去2年間以上滞納していないこと及び過去3年間に助成金の不正受給を行ったことがないこと
詳細につきましては、社会保険労務士にお尋ねください。

投稿者 イケダ労務管理事務所 | 記事URL

2001年11月 8日 木曜日

平成13年11月8日(第61号)

労働安全衛生マネジメントシステム(5)
1.危険又は有害要因の特定及び実施すべき事項の特定
前回で述べた有害要因を決定したら、有害要因を除去するために何をなすべきかを決めていきます。一方、労働安全衛生法、事業場安全衛生規程等に基づき、これらを満足するために実施すべき事項を決めます。
例えば、防止すべき重点事項として「クレーン作業での荷物落下事故防止」を指定した場合、玉掛け技能講習受講者の増員、ワイヤーの点検、交換などが実施すべき事項になるでしょう。
2.安全衛生目標の設定
安全衛生方針に基づき、特定した危険または有害要因を除くために、これから行なっていく安全衛生活動の具体的な目標を定めます。ここではできるだけ具体的に目標を設定することが必要です。
上の例では、「玉掛け作業技能講習受講者を10名増加する。」「今期中にワイヤーの点検を100%完了し、交換必要と認められるワイヤーを全数新品にする。」などが目標となるでしょう。このように、数値を挙げて達成度を見易くすることが望ましいとされています。
上の場合、「玉掛け技能講習を実施し、受講者を増加する。」といった数字のない目標はよくありません。
3.安全衛生計画の作成
安全衛生目標を達成していくための具体的な方策を示す実施計画を作ります。これは安全衛生方針とか、安全衛生目標とどこが違うのでしょうか?
安全衛生計画には、前期の目標達成度合い、予算と費用実績の比較、発生した労働災害などを考慮して、どの部署が何を担当するか(責任と権限)、計画実施に必要な費用は幾らか、日程はどうするか、などを盛り込みます。
計画の期間は1年程度とし、3ヵ月程度ごとに定期的に見直して、遅れているものがあれば対応策を検討し、遅れを取り戻さなければなりません。また、新しい機械、設備等を導入した時は見直す必要があります。
安全はタダではありませんが、最も利率のよい投資であることをお忘れなく。

投稿者 イケダ労務管理事務所 | 記事URL

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