労務ニュース スマイル新聞
2019年2月 8日 金曜日
平成31年2月8日第475号
商標(商品名・ロゴ)をめぐるトラブル
シンガポールのティラミスを真似た商品を、全く同じ商品名やロゴで売ろうとし、シンガポールの会社と関係のない会社が日本で商標登録したため、シンガポールの会社が困っている、という問題が少し前にありました。
シンガポールの会社は何もすることが出来ないのでしょうか?
1.商標が無効になる場合
問題となっている商標が、商標法第4条第1項が定める「商標登録を受けることができない商標」に当たる場合は無効となります。
具体的には、その商標が、「他人の業務に係る商品若しくは役務を表示するものとして、需要者の間に広く認識されている商標又はこれに類似する商標であって、その商品若しくは役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について使用をするもの」(商標法第4条第1項第10号)に当たらないか。
又は「他人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標であって、不正の目的をもって使用をするもの(第4条第1項第19号)」に当たらないかが、本件では問題となります。
2.本件事例の判断基準
本件で商標が無効になるかどうかは、その商標がどこまで日本国内やシンガポールで需要者の間に広く認識されていたのかがポイントとなります。
本件では、さらに、過去の裁判例に照らし、シンガポールの法人の商標と類似であることを知りながら、無断で出願したなどとして公の秩序又は、善良の風俗を害するおそれがある商標(第4条第1項第7号)ではないのかとの指摘もできそうです。
3.手間ひまを考えると先んじて商標登録を
特許庁に無効審判請求をするなどをし、その商標が「登録を受けることができない商標」に当たるかどうかを立証する手間・労力は多大です。
また、問題の会社が、シンガポールのティラミスヒーローに対し、商標権侵害で商標使用の差止や損害賠償請求をすることもあり得ます。商標は無効であるなどの反論が考えられますが、その対応には手間がかかります。
他者から自分の使っているロゴについて商標権侵害だと言われないようにするためには、他者に先んじて商標登録をしたり、すでに商標登録がされていないかしっかり調べたりしておくことが大切です。
シンガポールのティラミスを真似た商品を、全く同じ商品名やロゴで売ろうとし、シンガポールの会社と関係のない会社が日本で商標登録したため、シンガポールの会社が困っている、という問題が少し前にありました。
シンガポールの会社は何もすることが出来ないのでしょうか?
1.商標が無効になる場合
問題となっている商標が、商標法第4条第1項が定める「商標登録を受けることができない商標」に当たる場合は無効となります。
具体的には、その商標が、「他人の業務に係る商品若しくは役務を表示するものとして、需要者の間に広く認識されている商標又はこれに類似する商標であって、その商品若しくは役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について使用をするもの」(商標法第4条第1項第10号)に当たらないか。
又は「他人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標であって、不正の目的をもって使用をするもの(第4条第1項第19号)」に当たらないかが、本件では問題となります。
2.本件事例の判断基準
本件で商標が無効になるかどうかは、その商標がどこまで日本国内やシンガポールで需要者の間に広く認識されていたのかがポイントとなります。
本件では、さらに、過去の裁判例に照らし、シンガポールの法人の商標と類似であることを知りながら、無断で出願したなどとして公の秩序又は、善良の風俗を害するおそれがある商標(第4条第1項第7号)ではないのかとの指摘もできそうです。
3.手間ひまを考えると先んじて商標登録を
特許庁に無効審判請求をするなどをし、その商標が「登録を受けることができない商標」に当たるかどうかを立証する手間・労力は多大です。
また、問題の会社が、シンガポールのティラミスヒーローに対し、商標権侵害で商標使用の差止や損害賠償請求をすることもあり得ます。商標は無効であるなどの反論が考えられますが、その対応には手間がかかります。
他者から自分の使っているロゴについて商標権侵害だと言われないようにするためには、他者に先んじて商標登録をしたり、すでに商標登録がされていないかしっかり調べたりしておくことが大切です。
投稿者 イケダ労務管理事務所