労務ニュース スマイル新聞

2001年8月23日 木曜日

平成13年8月23日(第56号)

労働安全衛生マネジメントシステム(4)
1.安全衛生方針の表明
 このシステムは事業者の安全衛生方針の表明でスタートすることになっています。では、社長さんは方針の中に何を書けばよいのでしょうか。方針には次の3点を書いて下さい。
(1) 労働者の協力の下に、安全衛生活動を実施すること
(2) 労働安全衛生関係法令及び事業場において定めた安全衛生に関する規程を遵守すること
(3) 労働安全衛生マネジメントシステムを適切に実施し、運用すること

2.危険又は有害要因の特定
 適切な安全対策を立てるためには、何が危険であるかを認識する必要があります。先ず、工程のフローチャートを作成して下さい。次に各工程での危険個所、或いはどのような危険事態が発生する可能性があるか、をヒヤリハット報告を参照するなど、現場労働者の意見を汲み上げて列挙します。
 次に危険の程度を予測して段階をつけ、表にまとめます。例えば次のような具合です。
1 2
    設備又は作業項目    粉砕作業   原材料の搬送

    作業内容   粉砕機による粉砕   金属塊を移動する
     (噛み合せ部の点検作業)
  危険源(危険要素)  カバーのない回転部   積荷の崩壊
   
リスクの内容   指を挟まれる   積荷の下敷きになる
    発生の可能性(a) 2 2
    重大性(b) 2 3
    評価(a×b) 4 6
    取るべき対策    特になし   専用運搬車を導入
    対策後発生の可能性 1
    重大性 3
    評価 3

   稀な作業   休業災害事例あり




投稿者 イケダ労務管理事務所

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